私が小学生の頃に同じことをすれば親や学校と道場の先生から鉄拳が飛んできました。私は殴られて痛くて恥ずかしいから2度と同じことをしなくなりました。でも殴られる度に私は「なんで言葉で教えてくれないんだろう」と思い続けていました。同時に私は「俺の道場を持ったら俺は言葉で説明するぞ。だって俺は人の話を訊く耳を持っているだ。」と決意しました。
だから私は子供を決して殴ったりしません。ただし生徒が私に3度同じことを注意させた場合、私はお説教をすることにしています。必ず20分間します。すると子供でもだんだん分かってきます。「私は人に迷惑をかけている」、「私はこんな時間を過ごすのは嫌だ」と彼らの考え方や気持ちに変化が生まれてくるのを見て来ました。
私が絶対にしないと決めていることは「この子に言っても無駄だ」、「この子を無視しよう」と見限ったり、見放したり、差別することです。
私の親と師匠と和道流が私を見限らず、見放さず、差別せずに育ててくれた恩を忘れず、「今は私がする番だ」という想いを抱いて稽古に臨む。
それが私の気構え、心構えです。