寄り添う心

まだ幼いのに肺炎を患い4日から40度の発熱と嘔吐を繰り返し闘病の日々を過ごしている者がおります。

道場での指導から看病に戻る私に先ずする質問は「今日の稽古はどうだった?」。

「今日はね、この前宗家に教えてもらったことを皆んなに紹介してみたんだ。とても驚いでてね、皆んな私に言われなくても真剣に取り組んでたよ。」と私が答えると、「そうなんだぁ。それ僕きっと出来るよ。すぐ出来るちゃうからね ♪ びっくりするかもよ♪」と稽古する意欲を示しています。

看病と指導は似ている点があります。

自分の知識や技術を押しつけたりせずに、相手の状態や状況を知り、寄り添いながら出来ることを考え実行することです。

「出来ることなら代わってあげたい。」

「早く良くなって欲しい。」

「どうしたら伝わるだろうか。」

「今自分が出来ること、してあげられることは何か。」

人間として生きているし、愛おしいと思うから出来ることだと感じています。

この時間を無駄にせず、相手とも自分とも深く向き合い絆を太くしていきたいです。

今日は、今年4回目の和道流空手道連盟総本部道場月例稽古でした。

先月の月例稽古から1か月間取り組んだ動作と技を用いて、「普段、見慣れている、受け慣れている突きや蹴り以外の技にも反応し正確に防ぐことが出来るか」を課して挑みました。

総本部道場がある西武池袋線 石神井公園駅まで電車に乗車する時間が55分あるので、その間2015年2月19日にNHK BS1で放映された『手 Tee 〜沖縄空手 本当の強さ〜』を観ながら向かいました。

観終わってフッと抱いたのは、「まだわずか41年の人生だが何か変わっただろうか。」

空手道を始めた動機と続ける理由が、31年前に始めた当初から変わっていないこと。

「殺されたくないし、誰も殺したくない。大切な人・大切なものを守りたい。」、「本物の人間になる。」

胸に響くのは、師匠が遺してくれた言葉「空手は愛の道」。

人生の意味を見出す機会を与えてくれた空手道と師匠の恩に報いるために私がすべきことを明日も全力で。

おかえり♪

幼児で入会し、小学生の時に外国へ引っ越した弟子が帰国しました!

入学した高校の制服に着替えて道場に元気な顔を見せに来たこの子とは沢山の思い出があります。

空手道を続けて来て良かったと思うことは何度もありますが、今日もその大きな1つです。

これから再び一緒に!

Hello ! I’m Tomi ♪


I would like to introduce my personal training partner, and my friend today !

Please call him ” Tomi ”

The meaning of his name is the ” Tomodachi of my imagination ”

I have been considering about many kind of techniques with him everyday !

I like him all the more for his reticence ♪

私は22歳の時に渡米し、ユタ州ソルトレイクシティにある大学のスポーツサイエンスで早朝から3クラス空手道を指導していました。終えると、11時半に開店する日本料理店に急いで出勤し、閉店の夜11時まで寿司職人として日本文化を好む方々の接客をしていました。後片付けを済ませて帰宅するのは深夜1時でした。

私は帰宅したら深夜でも稽古出来る方法はないか考え、詠春拳など主に南派拳術で使用される「木人椿(もくじんとう)」を基に、首や腕、脚の付け根に強太なバネを付け人間の手足同様に力を加えると可動するオリジナルの大木人形を作りました。

興味を持った大学の空手道クラスの生徒や道場のチームメイト、レストランのお客さんで武道や格闘技に励んでいるアメリカ人や台湾、中国、韓国の友人たちが「Tomi ! Tomi !」と自宅を訪ねて来てくれました。皆で木人を囲んで「キックボクシングではこう打つ!」、「太極拳はこうだ!」、「功夫ではこう使う!」、「跆拳道はこう蹴るんだ!」と、各々の技を披露して、私の握った寿司を食べ、持ち寄ったお酒を呑んでお互いに調和を感じながら過ごしたことを思い出します。

4月5日(金)の稽古です。

道場で定期的に初級と中級の児童向けに行っているトレーニングの数十種類ある種目から20種を紹介します。

狭いスペースでも時間をかけずに効果的に体力を強化出来、気持ち良い汗を流せるため、子供たちに人気のプログラムです♪

31年も前ですが私の少年時代は、正拳突きと前蹴り左右各500本から始まり、2時間の基本稽古で終わるのが通常でした。

50名以上いた道場生たちは、中学校へ入学した頃に部活や勉強を理由に大勢が道場を去りました。

中学1年生の時に私の誘いで入門した同級生たちも、3年生になる前に辞めて行きました。

残った中学生の私に、師匠をはじめ数名のコーチたちが私のために取り組んでくれたことを今も鮮明に覚えています。

1986年に始まった東京都中学生空手道選手権大会。私は1991年に開催された第6回大会に初出場しました。あと一つ勝てば入賞という試合で負けてしまい、その時生まれて初めて本当に悔しいという気持ちを抱きました。組手のコーチが側に来て優しい声で「勝久、お疲れさん」と紙パックのコーヒー牛乳を差し出してくれました。私は顔を見せることが出来ず、隠すために下を向いたまま一気に飲んだら、とっても甘くて美味しくてその瞬間涙が溢れて止まりませんでした。「俺は絶対にこの人を喜ばせる!」この時初めて本気で誓ったことを覚えています。

自分の人生に影響を与える人に出会えることは偶然ではなく特別なことであり奇跡なのかもしれません。

私は今もこの人を喜ばせたくて空手道を続けています。

人々が美しく心を寄せ合う中で、文化が生まれ育つ。 梅の花のように、日本人が明日への希望を咲かせる国でありますように。


今日は午後から降雨予報だったので、好天の早朝から玉川で色々試して来ました。

・児童が長時間集中して運動する方法は何か。

・容易ではないことを難しくとらえずに、自ら工夫して楽しみながら取り組むために必要なことは何か。

・疲れを見せ始めた時に意気を奮い立たせる言葉や示す行動は何か。

坂道を使い細かいステップからダッシュで身体を馴らしたら、ラダーやハードル、メディシンボールにトレーニングロープ、そしてスピードシュートを使って5種目それぞれ4項目ずつ難易度の低いものから高い内容へ上げて行き、表情や呼吸、態度を見ながら進めました。

先ずは説明しやって見せポイントを教えてからやらせることを繰り返し、難しくて首を傾げたりした時は「それで合ってるよ、速い速い!」と声をかけると動きが俊敏になったり、疲れを見せ始めたら、こちらも全力でやって激しい呼吸の状態で「誰だこんなキツイことを考えたのは!あっ、ワタシか!」とトボけたことを言ったりすると、また意気上がったり。

そうしてる間に2時間が過ぎ、さすがに疲れただろうと見ると、「次は古武道の棒とトンファ、そして形稽古だね♪」と、まだまだやる気をアピールしていました。

今日得たことを道場の生徒たち、また5月から始まる新しい環境で空手道を習うことを楽しみにしている児童たちに活かします!