「天地人の理道に和する」

先月開催された和道流空手道連盟 創流90周年記念・第9回国際大会・第60回全国大会を経験した小学生と中学生の生徒たちが『熟練組手』に大変興味を持ち、彼らは「競技組手でなく熟練組手を習いたい!」という欲求を抱くようになりました。
私が生徒たちに正しく伝えるため、今まで以上に研究と稽古を重ねて行きたいという欲求を私自身も強く抱いています。
組手競技熟練の部において私は三代宗家 大塚博紀 最高師範より『人の位』と『黒メダル』を頂きましたが、これが終着点ではなく『地の位』そして『天の位』へと更なる高みを目指し私は精進致します。
和道流本来の組手には、束蹴り、足刀蹴り、裏打ち、鍵手突き、背手打ち、掌底打ちなど色々な技があり、これら和道流独自の技を失わずに遺して行けるように、三代宗家 大塚博紀 最高師範から正しく学び、道場に戻ったら生徒たちと研究を重ねて共有して行きたいです。そして、流祖が和道流の意義を託した漢詩「天地人の理道に和する」を胸に抱き、心の平安と人との調和を生んで行けるよう人間としての成長も重ねて参ります。
大切な仲間たち
組手競技熟練の部に出場した全ての選手たちが心を繋ぐことが出来たから成し遂げることが出来たと私は想っています。
三代宗家 大塚博紀 最高師範が和道流と生徒たちの未来を想い作られた黒メダル。詳細は今年5月に発売された初の著書『武術を究める!和道流空手道 柔術・剣術の理で磨かれた独創的な空手』に記されています。
黒メダルに付けられる天地人の三つの位は、流祖が和道流の意義を託した漢詩から。「和天地人之理道」日本語読みでは「天地人の理道に和する」
大会実行委員会が入賞した選手たちのために用意してくれた美しくメダルの数々ですが、決して私はこれを獲得するために競技しているわけではなく、私は競技を通じて相手選手と審判や係員と仲間たちと観客と心を繋ぎたいという目標を持って10歳の時から続けています。36年経ってやっと少し出来るようになり始めたように感じています。
競技で私が勝っても、私は相手選手のほうが素晴らしい人間だと感じたことは何度もあります。自分の人生を大きく変えてくれる出会いというのは、ある日突然訪れるのですが、待っているのではなく探し求めていると引き寄せられることがあると思います。
8月25日(日)に行われた三代宗家 大塚博紀 最高師範により特別稽古。世界中の和道流の生徒たちが一堂に会し一緒に稽古することが出来たとても幸せな時間でした。