気構え、心構え

集合時間の10分前には道場に来て自分で体操し自主稽古に励む生徒がいれば、電車に乗り遅れたことが理由で稽古に遅刻する生徒がいたり、昨日その生徒に対し私が「君が時間を守ることの意味」を説いたり「君が電車に乗り遅れないための方法」を提案しても今日の稽古に同じ理由で遅刻する生徒がいたり、グループ分けをして行う稽古の内容を説明している時によそ見をする生徒がいたり、その生徒に対し「君が相手の目を見て話を訊く意味」を説くも直後には違うグループの中に入っていく生徒がいたり、私の様に口うるさい者の前で「ああ、立つの疲れたぁ…」と言って寝転がってしまう生徒に対し私が「ここは君の家のリビングじゃないんだよ。君の家では許されていても、外で同じことをしたら君が恥を知る」ことを説くもその最中に眠り始めてしまう生徒など、道場には様々な子供がいます。
私が小学生の頃に同じことをすれば親や学校と道場の先生から鉄拳が飛んできました。私は殴られて痛くて恥ずかしいから2度と同じことをしなくなりました。でも殴られる度に私は「なんで言葉で教えてくれないんだろう」と思い続けていました。同時に私は「俺の道場を持ったら俺は言葉で説明するぞ。だって俺は人の話を訊く耳を持っているだ。」と決意しました。
だから私は子供を決して殴ったりしません。ただし生徒が私に3度同じことを注意させた場合、私はお説教をすることにしています。必ず20分間します。すると子供でもだんだん分かってきます。「私は人に迷惑をかけている」、「私はこんな時間を過ごすのは嫌だ」と彼らの考え方や気持ちに変化が生まれてくるのを見て来ました。
私が絶対にしないと決めていることは「この子に言っても無駄だ」、「この子を無視しよう」と見限ったり、見放したり、差別することです。
私の親と師匠と和道流が私を見限らず、見放さず、差別せずに育ててくれた恩を忘れず、「今は私がする番だ」という想いを抱いて稽古に臨む。
それが私の気構え、心構えです。